Vol.3 怪我をした時あなたはどこへ行く?
前回医師以外に診断は出来ないと言う事を話した。
診断とは怪我や病気を判別し、それを患者に伝えるという行為だ。
だがスポーツ指導者や運動経験豊富な人間であれば、なんとなく怪我をしている人の足を見て「ああ捻挫かもね。」なんていう事もある。
同じく怪我を伝えるという行為にはなるがこれは診断ではない、指摘だ。
ニュアンスの問題ではあるがここを間違えると何かあった時に痛い目を見る。
「捻挫かもね。」←この表現には『かもね』というワードが入っている。
つまり断言をしていない訳だ。
100%これだよねという言い方をしてしまうと断言した、つまり診断してしまったと捉えられても仕方ないのである。
そしてこの『かもね』や、『多分〜だね』という表現、スポーツトレーナーやジムのパーソナルトレーナー、治療院、接骨院等の人達ならほぼ必ずこういう言葉を使う。
何故ならば彼らはほぼ全員医療資格保持者ではないからだ。
稀に医師免許も持っているトレーナーや治療家の人もいるので100%とは言い切れない。
だがほぼ全員がそうではないだろう。
近年多いのが、怪我をした時に病院以外の場所へ行くという人達だ。
例えば捻挫をしたから近くの接骨院へ行きました、というような学生が非常に多い。
確かに手軽に行けて、ある程度怪我を見てもらえるので非常に軽微な怪我であればそれでもいいとは思う。
では骨折だったらどうする??
ここでタイトルの質問が飛び出してくる。
怪我をした時あなたはどこへ行く?
多くの人は病院や整形外科と答えるだろう。
だが先程も書いたが、軽い捻挫程度なら接骨院等に行く人が後を絶たない。
何故だろう?捻挫も同じ怪我なのに。
前回の記事を読んでいる人は覚えているだろうか。
捻挫でもそれに伴って骨折をしている場合があると。
繰り返しになるが医師以外に診断は出来ない。
つまり接骨院や整骨院にいる人達には診断という行為は出来ないのだ。
接骨院、整骨院の先生方は柔道整復師、鍼灸あん摩マッサージ師という方が多い。
国家資格であり、人体についての知識に関しては我々と比べ物にならない程勉強されている。
だがこの先生方にも診断をつける事は国から許されていない。
これは法の問題なのだ。
診断、医療行為が出来ない人間の元へ怪我を見てもらいに行くよりも、確実に診断が出来て、尚且つ骨折が伴っていた場合にレントゲンやMRIなども撮れる病院、又は整形外科へ行く方が賢くないだろうか?
あくまでもこれはアドバイスであり、強要ではない。
むしろ尊敬に値する。
これを機に怪我をした時にどこへ行くべきなのか、考え直すキッカケになるといいと思う。
鈴木 翔