Vol.8 いつの間にか骨折 〜スポーツ編〜
いつのまにか骨折。
テレビなどで以前よく聞いた言葉だ。
テレビで使われていたこの用語は、主にご年配の方の骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に対しての事を言っていた。
骨密度が減り自重を支える事が困難となり骨折する。
歳を重ねると防ぎようがない怪我の1つとも言える。
勿論対策は様々あるが、基本的に老化には抗えない。
今回話すのはそんな老化とは真逆の話。
疲労骨折
育成年代、特に中学、高校生に多い怪我の1つに"疲労骨折"がある。
疲労骨折とは練習強度が高すぎて骨がその強度に耐えきれず骨折してしまうものだ。
いつの間にか骨折のスポーツ版とも言える。
普通の骨折のイメージだとこういうものを想像するだろう。↓
画像引用
https://kokansetsu-itami.com/sonota/6547/
だが疲労骨折は少し違う。
画像引用
疲労骨折 Jones骨折 外傷・疾患 フォレスポ フォレスト整形外科スポーツクリニック
恐らく普通の人が見ても何がどうなっているか分からないだろう。
それもそのはず、医者でもごくごくたまに見逃してしまうレベルなのだ。
それを見分けられる方法を教えられたらよかったのだが、正直そんなものはない。
経験によって多分疲労骨折だろうなと予想をつける事は出来るが、以前の記事にも書いた通り医師免許を持っていない者に診断をする事はできない。
ではどうするか。
見分けることが出来ないならば予防すればいい。
疲労骨折の予防
これに関しては簡単に解決できる。
疲労骨折の予防法は休む事だ。
だがこの休むという行為、そう簡単にはいかないのである。
スポーツ強豪校や部活でひたすら走りまくっていた人は分かると思うが、部活の顧問やコーチはそう簡単に休ませてはくれない。
「痛いと思うのはお前が弱いからだ」
「その程度で休むんじゃねえ、俺は膝を怪我しててもやったぞ」
などなど、ありがたいお言葉を頂いた方も多いかと思う。
正直時代遅れもいいとこだし、そんな根性論でスポーツは強くはならない。
物事には必ず理由がある。
足が痛いのは疲労が溜まっているからだし、膝を怪我しててもやっていたのはただの自己満足だ。
少し愚痴が入ってしまったが、とにかくこういう場合は休む事に目を向ける必要がある。
もしくは監督、コーチ、顧問に気付かれないようにサボる能力を付けるのも選手にとっては重要な能力だと私は思っている。
ただし、サボると言っても上手いサボり方をしなければいけない。
例えば「膝が痛いので少しストレッチをしてから練習に混ざってもいいですか?」と言ったように練習をする姿勢をしっかり見せつつ、更に"ストレッチ"というネガティブではない言葉を使い意識が低くない事を示すのだ。
簡単に休めば治ると言ったが、具体的にどれくらい休めばいいかなどの目安は正直あまり無い。
それは人によって進行具合と痛みの感受性が違うからだ。
ただ、1〜2週間休んでも痛みが一向に良くならないのであれば病院へ行く事を勧める。
恐らくその時はもう疲労骨折か、その一歩手前だろう。
1週間休めば治る怪我で済むのか、完全に疲労骨折をしてしまい2ヶ月長期で離脱するのか。
はたまた手術をして半年出来なくなる可能性もある。
それを決めるのは自分自身と、キチンとした理解のある指導者の能力だ。
アスリート、スポーツ選手であるならば、基本的には自分の身体は自己管理しなければならない。
それが出来ないのであればトレーナーやマネージャーを雇うべきだ。
だが基本的には自分の身体のことだから、自分で管理する能力を身に付けておかなければプロにはなれないだろう。
育成年代(中、高校生)のうちからそのような能力を身に付けておけば、いつか必ず役に立つ日が来るだろう。
このブログを参考に自己管理能力を身につけてみて欲しい。
鈴木 翔